「-真天地開闢集団-ジグザグ(読み方:しんてんちかいびゃくしゅうだんじぐざぐ)」(以下、ジグザグ)は、2015年に結成、2016年に本格始動したヴィジュアル系バンドです。「愚かな者に救いの手を差し伸べる」というコンセプトを掲げ、ライブを「禊(読み方:みそぎ)」、ファンを「参拝者(読み方:さんぱいしゃ)」と呼ぶ独特の世界観で注目を集めています。
現在のメンバーはボーカルの命 -mikoto-(読み方:みこと)、ベースの龍矢 -ryuya-(読み方:りゅうや)、ドラムの影丸 -kagemaru-(読み方:かげまる)の3人で、それぞれが個性的なキャラクター設定を持っています。以下では、各メンバーのプロフィールをわかりやすく解説します。
命 -mikoto-(ボーカル)

命(みこと)さんはジグザグのボーカル&ギター担当であり、全楽曲の作詞作曲・編曲を担っています。実質的にバンドのフロントマンであり、リーダーでもあります。通称「命様」(読み方:みことさま)と呼ばれており、他のメンバーは命様に仕えている、という設定になっています。
誕生日
正式な生年月日は非公開ですが、「自称2歳」(2025年時点)というユニークな設定で活動しています。実際には1987年8月20日生まれで、現在37歳です。この年齢は、「前世の記憶なんやけど…」という前置きとともに自らがよく語られています。なお初期の頃は、ライブ(禊)の最後に命様が突然倒れるパフォーマンスがファンにウケたことから、倒れるたびに天に昇ってまた降臨するという「転生」を繰り返すようになりました。この演出上、命様は何度も生まれ変わりましたが、生死をネタにするのは不謹慎であるという判断もあり、2023年には「九代目」の転生を終えて完全体になったとされています。
身長・体重
身長は169.1cmで、体重は59.3kgです。
キャラクター設定
自らを「破壊の祈祷師」(読み方:はかいのきとうし)と名乗り、禊(ライブ)で悪しきものを祓う祈祷師というキャラクターを演じています。白い髪にぱっつん前髪のビジュアルで、目が合うと美しすぎるがゆえに命を奪われてしまうという伝説があり、ゆえに常に前髪で眼を隠している…という設定もあります。なおステージ上のパフォーマンスでは神秘的でミステリアスな雰囲気を纏いますが、実際にはサンリオキャラクターやうさぎなどの可愛いもの好きな一面や、何でも物事をズバズバと言ってしまう辛口な一面も持ち合わせています。いずれにしても、ギャップのある素顔がファンを魅了しています。
音楽経歴
作詞作曲・編曲からミュージック・ビデオの制作までほとんどのクリエイティブを手がける、多彩な才能の持ち主です。まさにマルチクリエイターで、その活躍ぶりから「ヴィジュアル系界の米津玄師」と称されることもあります。元来音楽の専門学校に進学し、裏方志望だったこともあり、どちらかというと”モノづくり”を好む性向があるようです。またギターも技巧的です。
過去のバンド歴: ジグザグ結成前は全く異なるコンセプトのバンドで活動していました。2012~2014年頃にはV系バンド「Ray℃(レイド)」でホストのようなギラついた雰囲気のボーカルを務め、その後2014年から2015年頃には「オトイロハ」というバンドで乙女のようなキラキラした世界観のボーカルとして活動していました。いずれもそれなりに人気を博していましたが、文化が肌に合わなかったことや、当時の所属事務所に半ば騙されてしまったことなど紆余曲折があり、現在のジグザグを立ち上げるに至っています。
現在の事務所B ZONE(旧ビーイング)グループに所属するようになってから、プロデューサーの長戸大幸氏からWANDSの新ボーカルをやらないかと何度も打診されましたが、「オリジナルこそが至高であり、旧来のファンが自らの存在に納得しないだろう」と最初は渋っていました。しかし半年が経ったころに、「やらない後悔よりやる後悔」「やってみたら面白いかもしれない」「親類も喜ぶ」といった理由でそのオファーを承諾。その後、2019年11月からは第5期WANDSのボーカル・上原大史(うえはら・だいし)として、顔を出して活動しています。なお設定上は命様と上原さんは「お友達」とされており、近年自らが言及する際には「別次元の話」とも表現されています。
龍矢 -ryuya-(ベース)

龍矢(りゅうや)さんは、ジグザグのベーシストです。もともと結成当初はギタリストとして加入しましたが、2019年に前任ベーシスト・蒼梓 -あおし-が脱退するまではギターを担当しており、蒼梓さん脱退後に正式にベース担当へとポジションを変更しました。
誕生日
1996年5月10日生まれで、現在29歳です。血液型はA型です。
身長・体重
身長、体重は、171.9cm、59.6kgです。
キャラクター設定
「鳴弦の陰陽師」(めいげんのおんみょうじ)を名乗り、和風の妖しさを漂わせる陰陽師のキャラクターを担っています。また女性と間違えられる中性的な見た目が特徴で、ジグザグ加入時にはステージ映えするルックスが大いに評価されたようです。一方で近年は、従来よりはやや短髪のボーイッシュなビジュアルにも移行しつつあります。ちなみに龍矢さんは元々、可愛い系ではなくかっこいい系のビジュアルやキャラクターになりたいと思っていたとのことです。
音楽経歴
ジグザグの楽曲では重厚なベースラインと繊細なメロディを両立させ、楽曲を下支えしています。なお龍矢さんは後述の影丸 -kagemaru-さんと同じ、神戸学院大学の軽音楽部に所属していました。先輩の影丸さんがサポートしていたバンドが対バンになったときにジグザグのオーディションの話を打診され、「愛シ貴女狂怪性」のデモを聴いてかっこいいと思ったためこれを受けたということです。
トリビア・エピソード
龍矢さんはその中性的な容姿から女性と見間違われることが多々あり、男性からナンパされたり、ガラガラの銭湯のシャワーで両隣が埋まったりと様々な経験をしてきたことを、これまでにユーモアたっぷりに語られています。
幼少期から字を書いたり読んだりするのが苦手だっ2ようです。文字がそのままの形に見えてしまう傾向があるといいます。また幼少期に滑舌の一部がうまく処理できずに、母親から訓練に通わされた経験があるとのことです。
性格は内向的な印象で、友人が少ないことを公言しています。ポケモンなどのカードゲームをしたり、フィギュアなどを集めるのが趣味です。
影丸 -kagemaru-(ドラム)

名前・担当パート: 影丸(かげまる)さんはジグザグのドラマーで、和装の忍者のような出立ちが特徴的です。力強くかつ柔らかいドラムプレイで、バンドサウンドの中で大きな存在感を放っています。
誕生日
1995年2月25日生まれで、現在の年齢は30歳です。兵庫県神戸市の出身です。
身長・体重
身長は165.5cm、体重は55.8kgです。
キャラクター設定
自ら「禁忌の大忍」(きんきのおおしのび)を名乗り、忍者のキャラクターになりきっています。「辛い過去を背負い、感情と声帯を失った忍」という設定で、普段は一切喋らずクールに振る舞います。しかし命様が「えいえいえい!」と適当なおまじないをかけると、話すことができます。しかも喋り出した途端に人が変わったようにハイテンション・ハイトーンで関西弁のトークを繰り広げ、キャラ設定を自ら壊していくので、初見の人は驚きつつも笑ってしまうことでしょう。また近年は”オネエ口調”や命様への愛情を吐露する場面も多々見受けられます。いずれにしても影丸さんの無口キャラと素の陽気さとのギャップ、自由なMCが、ジグザグのライブを盛り上げる愛すべき要素になっています。
音楽経歴
ドラマーとして鍛え抜かれた実力を持ち、ジグザグの楽曲に重厚なビートと疾走感を与えています。実は影丸さんのお父さんもドラマー。お父さんの影響で11歳からドラムを始めた影丸さんは、その後北村吉彦氏、“手数王”の異名を持つ菅沼孝三氏に師事し、セッションドラマーとしての活動を開始します。そしてバンドには所属せずにセッションドラマーだけで生きていくことを決意しつつある最中、2016年12月31日からジグザグのサポートに参加。そこでバンドの圧倒的なクオリティに感銘を受け、自らバンドメンバーになることを志願しました。そしてこれが認められ、龍矢さんと同じ日の2018年8月3日に、晴れて正式なメンバーになりました。
またそもそも山村佳範名義で活動を行っており、2019年からはWWEEZZのドラマーでもあります。そのためジグザグのサポート時代には「マムさん」や「山村くん」と呼ばれていた時期もありました。さらに、紛らわしいのですが、『RISING SUN ROCK FESTIVAL 2024 in EZO』では空の便の乱れにより会場到着が遅れ、急遽「山村佳範さんがジグザグをサポートする」、という形になりました。いずれにしても、活動内容によってV系のメイクをする影丸 -kagemaru-と、より素に近い姿の山村さんに、名義が分かれています。
そのドラミングは業界内外で評判で、2021年には自身の名前を冠したシグネイチャー・ドラムスティックが海外メーカーROHEMAから発売されています。
トリビア・エピソード
身体を鍛えることに注力しており、ライブグッズではプロテインシェイカーをプロデュースするほどです。
また近年はオカルトや占術にハマっており、生々しいエピソードトークをし始めるとメンバーから「ガチな世界観のバンドだと思われるからやめてくれ」と突っ込まれるシーンが、増えています。
まとめ
ジグザグのメンバーは以上の3名です。それぞれが個性的なキャラクターと確かな実力を兼ね備え、バンド全体で唯一無二の世界観を作り上げています。ヴィジュアル系らしいミステリアスな設定と素の人柄とのギャップ、そして何より圧倒的なクオリティの楽曲と演奏が魅力のジグザグ。音楽ファンやV系ファンならずとも、ぜひ彼らの音楽とパフォーマンスに触れてみてください。きっとその「沼」にハマってしまうことでしょう。
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